花炭とは何だろう! 2022年3月

2022年3月12日(土)
炭焼きの材の窯詰め(かまづめ)、じゃがいもの植付け、シイタケとナメコ菌の駒打ち

この日の里山活動は、上のとおり、盛りだくさんのメニューでした。その盛りだくさんに加えて、花炭(はなずみ)も作りました。(焼きました、というべきか。)

この記事では、3/12に作った花炭についてお話しします。

物は燃やすと、最後には灰になってしまいますね。けれども、それは酸素が供給された場合のことで、酸素を遮断すると物は炭になります。(ということのようです。)炭はそのようにして作られます。

それと同じことを炭材だけでなく、ほかの物で作ってみようというのがわたしたちの「花炭プロジェクト」です。わたしたちの、と言っても、我々のオリジナルというわけではありません。茶席の飾りに用いられてきた伝統ある工芸です。

物体が真っ黒になってなにが面白い? どこが風流? とお思いの向きもあるだろうとは思います。まあ、そうなんですけど、花炭作りの面白さは、形が元のままで炭になるだろうか、燃えて灰になってしまわないだろうか、反対に焼きが足りなくて炭にならないんじゃないだろうか、という心配を乗り越えて成功したときの喜びと、意外な物が意外に素晴らしい炭になったりする驚きにあります。また、じっと見ていると吸い込まれるような黒、深みのある黒を実現することもすてきな経験です。

口上はこれくらいで、できあがった花炭をごらんくださいませ。

これは上々の出来! 上から順に栗のイガ、まつぼっくり、右角に見えるのはセミの抜け殻か。中央は細長いタイプのカサ、左側はアメリカふうの実。それから、マカロニかな。

今回初めて知ったのは、こんなふうにマカロニを下に敷くと、上に載せた物とくっついて一体型の花炭ができあがるということです。スタッフのさおとめさんいわく、ひとつずつ単体に仕上げたいときはアルミ箔にひとつひとつを包むと良いだろうとのことです。来年はそうしてみる? でも、一体型を作りたいときはこの方法で。

これもとてもおもしろくできあがりましたね。文字の浮き出たビスケットが秀逸です。まつぼっくり、アメリカふうの実、レンコン、小枝、オクラ、ねじねじマカロニなどなどが見えますね。左のはっぱのすぐ上に見えるのはセミの抜け殻でしょうか。きれいに仕あがっています。

栗のイガがきれいに焼けています。ここでもまつぼっくり、アメリカふうの実が見えます。独楽ようの形は何の実だったでしょうか。わたしはこれがとても好きです。イガの針はとても繊細で、触るときは指先に細心のやさしさが必要です。

引き続き、何枚かごらんください。どれもとても良く焼けています。入れる材料、缶の大きさと入れる物の量のバランス、そして、焼く時間の長さが仕上がり具合に影響するようです。今年は大成功と言えます。毎年こううまくはいかないかもしれませんよ。

写真では、光が当たる加減で黒く見えたり、銀色に光ったり、ベージュ色に見えたりします。

これは細い竹を輪切りにしたものです。太めの輪切りはペン立て、スプーン立てに使えます。花瓶にも使えるかもしれませんが、水を入れると染み出てくるかもしれない。

細いのは何に使いましょうか。お酒飲んでみる? 後ろに見える缶は焼いた後です。焼いている間に缶の蓋がはずれないように針金で十文字にしばりますから、四角の缶のほうが縛りやすいのですが、普通は丸い缶のほうが多いかもしれません。丸缶のときは蓋にくぼみを付けて針金が滑り落ちないようにして使います。

缶はどんなところで焼くのかな、という疑問をお持ちの方にはこの写真が答えです。焚き火の灰に缶を埋め、1時間半から2時間ほど焼き続けます。上の写真は6つほどあった缶をすべて取り出した空寝床です。

で、できあがった花炭はどうする? という疑問も出てきますね。わたしはハンカチやレース編みに乗せたり、カゴに入れたりして、棚の上などに飾っています。ただ、長い間にはホコリが付くこともあり、その際、毛バタキなどでパッパッと払うわけにもいかず(こわれやすいので)、少々困惑します。

ちょっと興味を持たれた方、いらっしゃいますか?! 来年は作ってみませんか!


最後にひとつ、思い出したこと:
もう何年も前のこと、東松山市に住む親せきから聞いた話。近所にある市民センターに陶芸教室があり、焼窯が備わっていたとのことです。ある時、窯が原因で夜に火事になったよし。翌日行ってみると、部屋の中が炭になっていたと。家具なども炭に。えーっ、それはスゴイ! 見ものだっただろうな。よほど密閉された建物だったのか。


(こじま) 2022.3.14