2024年11月9日(土)
11/9(土)は脱穀。刈り取って干した稲から米粒を取る作業を行ないました。おとな、こども、75名ほどの参加者があり、皆、熱心な働き手でした。
脱穀には「足踏み脱穀機」を使います。ちなみに「あしぶみだっこっき」と発音します。おもしろい発音です。
下の写真の装置が足踏み脱穀機です。下方にあるペダルを踏むとドラムが回転する仕組みです。力強くこぐと、かなりの高速で回転します。突起した針金に稲が当たり、米粒がはじきとばされるというわけです。
下の写真は全体像です。高速で回るドラムが危険なため防護する必要があることと、弾き飛ばされた米粒が下方に落ちるようにするためにカバーが取り付けられています。一部の金具以外は木製です。
下の写真のように、足でペダルを踏みながら、稲束を差し入れていきます。稲束は強い力で引き込まれますから、しっかりと持っていなければなりません。稲束が太すぎると強く引き込まれます。稲を束にしばるときの影響がこんなところに出てきますね。強く引き込まれそうになったら稲束をパッと放つ必要があります。そうしないと危険です。
稲束を差し込んでいます。
ブランド名などが書かれている銘板がなんとも趣がありますね~。「昭和だー!」と叫びたくなりますが、いえいえ、昭和も昭和、ずっと昔の製造のようです。文字は右から読みますよね。”棒打兼備 明王式”と読めますか?
差し込んでいる人から見るとこのような感じです。稲束がまんべんなく針金に当たるように回します。米粒は前方下にバラバラと落ちます。
稲束から米粒を取るのに「足踏み脱穀機」が1910年に発明される以前は「千歯こき」という農機具が使われていました。1700年頃(江戸時代)に考案されたようです。今見れば、とてもプリミティブな効率の悪い装置ですが、当時は便利な器具だったのでしょう。クラブはこれを一台所有しており、毎年、脱穀の際に体験として使っています。
作業は続きます。脱穀機では取りのぞききれなかった米粒を点検しながら、手でしごいていきます。
脱穀機からは米粒だけが落ちるわけではなく、切れた稲わらや細かい稲クズも混ざって落ちます。それを金ふるい(かなふるい)にかけて米粒を落とします。下の写真がその作業です。
これは手間のかかる、非常に細かい作業です。人手が必要です。
籾に稲クズが混ざった状態になったら、その稲クズを取りのぞくために、最後に唐箕(とうみ)という木製道具?(木製機械?)にかけます。軽いクズを風で飛ばして重みのある米粒だけを集める作業です。唐箕では手動でハンドルを回し、扇風機のように風を起こします。
写真を撮っていないので、お見せできないのが申し訳ないのですけれど、このブログのTOPページに載せているイラストが唐箕です。同じイラストをここに置きますね。
ただ、このイラスト、ちょっと変なところがあります。右の男の子は腕を曲げてハンドルを回転させているのですが、肝心のハンドルが描かれていません。失敗! 緑色の大袋で吹き飛ばされた稲クズを受け、下に置いた水色の箕(み)で米粒を受けます。
お米は籾の状態で保管し、食べる頃に精米します。クラブではホームセンターにある精米機を利用しています。
次回は12月の月例活動、お餅つきです。12/8(日)に行います。いつもの第二土曜日ではありませんから、注意してください。
搗いたお餅にあんこを付けて食べる、きな粉砂糖を付けて食べる、のりを巻いて食べる、を予定しています。お楽しみに。
活動実施の詳細は下のリンクにて長池里山クラブのホームページTOPをご参照ください。11/23(土)頃から掲載します。
こじま 2024.11.17
毎月の活動レポートを掲載しています。
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